目指せ証券外務員

証券外務員(特に第一種)取得を目指す人のための練習問題を集めたサイトです。自己学習にどうぞ。

MENU

株式業務③

このページでは証券投資計算、計算方法を中心に触れていきます。

 

 計算問題は配点が高いため、公式をしっかり覚えて得点源にできるよう十分に理解を深めましょう。
 

 

公式確認用問題

問題1

株価収益率(PER)は、1株当たりの当期純利益を株価で除して求められる。

× 分子と分母が逆です。【PER=株価/1株当たりの当期純利益】で求められます。

 
 
 
問題2
株価純資産倍率(PBR)は、株価を1株当たり純資産で除して求められる。

〇 PBR=株価/1株当たりの純資産

 

 

 
問題3
キャッシュフローとは、税引き後純利益に減価償却費を加えたものである。

〇 企業が期中に生み出した自己資金を示すものです。

 
 
 
問題4
株価キャッシュフロー倍率(PCFR)とは、株価を1株当たりのキャッシュフローで除した数値であり、PCFRが高ければ株価は割安、PCFRが引くけれな株価は割高である。

× 計算式は正しいですが、後半部分が誤り(PCFRが高ければ割高、低ければ割安)

考え方:キャッシュフローとは期中に生み出す自己資金のことなので、同じ株価でもキャッシュフロー(自己資金創出力)が高い企業と低い企業を比べた際、キャッシュフローが多い企業の方がPFCRは低い値となり、割安。

 
 
 
問題5
EBITDAは「金利・税金・償却前利益」の略で、経済のグローバル化により国際的な収益力の比較をするために考えられた利益指標である。

〇 EBITDA=税引き前利益+支払利息+減価償却

 

 

 
問題6
EV/EBITDA倍率が低ければ、株価は割安である。

〇 企業価値が同じ企業同士を比べた際に、EBITDA(収益力)が大きい企業はこの倍率は低い値となるため割安と判断することができます。

 
 
 
問題7
自己資本利益率ROE)は当期純利益自己資本(期首・期末平均)で除したものである。

〇 記載の通り。ROEが低い企業は株主からみて魅力が低いといえます。

 
 

計算問題

問題1
1:1.5の株式分割を行う上場銘柄Aの権利付相場は900円であった。権利落後の値段が560円になったとすれれば、権利付相場の900円に対して幾ら値下がりしたことになるか。

60円

計算方法 560円×1.5=840円なので、900円ー840円=60円

X円であった株式が1:1.5に分割してY円になった際とき、もともとの価値と比較するならば、Xと1.5Yを比較すると覚えておきましょう。

 

 

問題2
以下の会社の決算期(年1回決算)における2020年3月期の自己資本利益率ROE)を計算せよ。なお、計算結果は小数点以下切り捨て
 (単位:百万円)
  総資本 自己資本 総資本自己資本(期末) 売上高当期純利益(税引後)
2020年3月 2,380 1,900 4,240 800
2019年3月 2,100 1,650 3,270 300

ROE=当期純利益/自己資本(期首・期末平均)

当期純利益:800(表より)

自己資本(期首・期末平均)=(1,900+1650)/2=1,775

ROE=(800/1,775)×100=45%

 
 
問題3
以下の会社(年1回決算)の株か純資産倍率(PBR)および株価収益率(PER)をそれぞれ算出せよ。なお、答えは小数点第2位以下を切り捨てること。

発行済み株式総数 400万株     純資産50億円      総負債 10億円

株価(時価)1,200円        当期(純)利益 3億6,000万円

PBR=株価/1株当たり純資産、PER=株価/1株当たり当期(純)利益なので

1株当たり純資産=(50億-10億)/400万株=1,000円

1株当たり当期(純)利益=3億6,000万/400万=90円

PBR=1,200/1,000=1.2倍  PER=1,200/90=13.333≒13.3倍

 
 
問題4
次の会社の当期における株価キャッシュフロー倍率(PCFR)を算出せよ。
なお、キャッシュフロー当期純利益(税引後)に減価償却を加えたものとして計算をすること。

資本金 300億円     発行済株式数  5億枚     減価償却費 20億円

株価  1,350円     当期(純)利益 130億円

株価キャッシュフロー倍率=株価/1株当たりキャッシュフロー

1株当たりキャッシュフロー=(130億円+20億円)/5億枚=30円

PCFR=1,350/30=45倍

 

 

問題5
資本金600億円、時価総額1,900億円、利益余剰金800億円、保有現金預金(短期有価証券を含む)250億円、有利子負債820億円、EBITDA480億円の場合のEV/RBITDA倍率を算出せよ。
なお、答えは小数点第3位以下を切り捨てること。

EV=時価総額ー現金預金ー短期有価証券+有利子負債

  =1,900億円ー250億円+820億円=2,470億円
EV/EBITDA=2,470億円/480億円=5.145…≒5.14倍
 
 
 
 
問題6
ある個人(居住者)が、取引所取引で現物取引により上場銘柄A社株式を10,000株成り行き注文で売り委託したところ、同一日に896円で8,000株、895円で2,000株の約定が成立した。この場合の受渡金額はいくらか。
株式委託手数料は下表に基づき計算をし、これ以外にかかる費用はないものとする。
約定代金 委託手数料額
100万円超 500万円以下の場合 約定代金×0.900%+2,500円
500万円超 1,000万円以下の場合 約定代金×0.700%+12,500円
上式による算出額に8%の消費税相当額が加算される

まず約定代金を算出します:896円×8,000株+895円×2,000株=8,958千円

委託手数料は下段を使用⇒8,958千円×0.700%+12,500円=75,206円

これに消費税8%が加算されるので、75,206円×1.08%=81,222円

よって、8,958,000円ー81,222円=8,876,778円が受渡金額となる

 

 

その他の株式業務問題はこちらから